
乳児用チャイルドシートは後ろ向きに取り付けると聞いたけれど、そもそもどうして後ろ向きなの?いつまで後ろ向きでなければならないの?とお悩みではありませんか?赤ちゃんと一緒のお出かけ時に、ぐずって泣き止まない。。と困った経験はありませんか?
前向きならぐずらなさそう。。とか、顔が見えなくて不安。。ギャン泣きの赤ちゃんに我慢できない。。そんなチャイルドシートあるある、多くのママやパパが経験しています。できるだけ赤ちゃんの不快や不安を取り除いて、チャイルドシートになれるためのアイディアをご紹介します。
この記事を読み終えていただければ、できる限り後ろ向きに取り付けることが、赤ちゃんを守るために大変重要なこと、早々に前向きにしてはいけないことをおわかりいただけるはずです。
目次
1. 乳児用チャイルドシートを後ろ向きに付けるべき理由
乳児用チャイルドシートを後ろ向きでの使用を推奨するには理由があります。
体重が2.5㎏(新生児)~9㎏位(1歳頃)までの赤ちゃんは、まだ未熟で、しっかりと身体が作られていないため、前向きで大きな衝撃に耐えることはできません。進行方向とは反対を向いた状態で座ることによって、小さいながらも赤ちゃんにとって一番広い背面で衝撃を受け、かかる力を分散させることがとても重要なのです。
チャイルドシートは事故が起きることを前提に、赤ちゃんの身体にかかる衝撃を軽減することを目的に設計されています。赤ちゃんを事故から守る為に正しい理解をし、最大の防御をしていくことがとても大切なことです。
2. 後ろ向きシートでぐずる赤ちゃんの不快解消のコツ
赤ちゃんと一緒に車での安全で楽しいドライブにするためのコツをご紹介します。チャイルドシートに乗せると大泣きする赤ちゃんもいますが、嫌がった時にどうするかが命の分かれ目です。泣くのがかわいそうだから着用しないというのなら、車での外出は控えること。まず、出かける前に環境を整えて、色々なポイントを確認してみましょう。
2-1. 車に乗る前の準備
まず、乗車前に環境を整えます。おなかが空いていないか、おむつは濡れていないか、体調は悪くないか確認しましょう。新生児時期から、ベルト位置を変えていない。。。なんてことがあるかも?成長した赤ちゃんの体型に合っているかシートや肩ベルトの位置や状態をチェック。持ち込むものをいくつか準備して挑みましょう。
2-1-1. 車に乗る前に赤ちゃんの様子をチェック!
はじめに、おなかがすいて泣いているのか、おむつが濡れていないかのチェックは、車に乗る前に必要です!不快の原因をとりのぞいてあげましょう。乗ってからでは、狭い車内でお世話するのも一苦労です。ミルクを飲んだ後は、吐き戻しなどもありますので、授乳後30分程度すぎてから乗せるようにしましょう。
2-1-2. 車の中の気温は適切か確認!
室内と外の気温差のある時期は、赤ちゃんを乗せる前に必ずチェックし、事前にエアコンをかけて準備しましょう。
夏場、備え付けのチャイルドシートは、かなりの高温になって、赤ちゃんがやけどをしてしまう可能性もあります。また、寒い時期は、厚着させすぎるとシートベルト(ハーネス)の調整不足が生じる場合もあり、安全な環境ではありません。寒い時期は、厚着するのではなく、シートベルト(ハーネス)をした後、ブランケットなどで覆い暖かさの調整ができるようにしましょう。
2-1-3. 肩ベルトの高さやインナークッションが適正か確認!
新生児時期から使用しているシートであれば、肩ベルトの高さがを1~2段階上げて肩の高さに合わせて。調整しないで窮屈な状態のまま乗せていると座り心地も悪く、安全ではありません。
インナークッションが取り外しできるタイプのものがほとんどなので、インナークッションを調節してみて、適正かどうか確認してみましょう。
2-1-4. シートの角度を調整をしてみる!
ただただ、座っている角度が嫌な場合もあります。背もたれを調整するリクライニング機能が付いているのであれば、角度を変えてみても。シートの一番深い所におしりがはまるように乗せてあげましょう。背中の部分がシートに密着していることも確認してください。
2-1-5. いつもの使っているブランケットや新入りのおもちゃを持ち込む!
赤ちゃんの初めて見るおもちゃを用意しておいてもいいかもしれませんね。ほんの少し、そちらに集中してくれることがありますよ。また、いつも寝るときに使っている大好きなブランケットやぬいぐるみを抱っこさせてるというのも。
2-1-6. ベビーシートに乗るのを自宅リビングで慣れさせる
これは、使用しているチャイルドシートが取り外しができるタイプであれば、自宅のリビングでベビーチェアの代わりに座らせて慣れさせるのもおすすめの方法です。すわり心地で慣れてもらう機会を増やして、自分の椅子という認識ができるとイヤイヤを軽減できる可能性もあります。
2-2. 乗車時のポイント
泣いちゃうことを想定して、隣であやすためのに待機しているママがほとんどかな?と思いますが、ここはぐっと辛抱して、前の座席にいることを習慣にしてみる。筆者自身、この方法をはじめから知っていたら、試したかったと後悔すらしています。まずは、どんな方法が赤ちゃんに合っているか異なるタイミングでトライしてみましょう。
2-2-1. ママが赤ちゃんの隣に座るのをやめる
赤ちゃんは、隣にママがいると抱っこしてほしいと思うのは当然の事です。ひとりで座ることを初めから習慣にしていない場合、苦労しているママが多いようです。泣き叫ぶ時に、不安そうな顔で隣にママが座っていたら、赤ちゃんに不安が伝わってしまうかもしれません。できるだけ隣に座らないのも一つの手のようです。
2-2-2. 「泣いても抱っこしない」を教訓にする
普段日常なら、ないたら抱っこは当たり前にしていることなので、泣かしたままにしておくのは心が引き裂かれそうな気持ちになるのは当然です。「抱っこしてあげたら知恵がついてしまって治らない」という話も。慣らすまでは、個人差がありますが、ここはママの我慢が必要かもしれません。
2-2-3. 30分に一度は車を止めて休憩する
なかなか落ち着かない赤ちゃんはもちろん、おとなしくしている赤ちゃんも汗だく状態で寝ていることも多いですし、30分に一回は車を止めて、水分補給など様子を見ましょう。ママもパパも気分転換しましょう。
2-2-4. 気分転換のお菓子をあげる
筆者の経験ですが、食べ始めると、止まらないおやつタイムになってしまいがち。おやつでつなげる距離ならいいかもしれませんが、赤ちゃん用のおやつをあげるのは、最終手段と思っていたほうがいいと思います。食べこぼしでチャイルドシートの座席が汚れてしまうのも、ママのストレスになってしまいますし、衛生面も心配です。
3. 後ろ向きでも飽きさせないおもちゃのおすすめ4選
チャイルドシートになかなか座ってくれない時に、少しの時間気を紛らわせてあげられるおすすめのおもちゃをご紹介します。
アンパンマン どこでもピコピコピアノ【アガツマ】 |
■対象年齢:10カ月頃から |
マジカルテールズ ブラック&ホワイト テイクアロングモービル【Tiny Love】 |
■対象年齢:新生児~5ヶ月頃まで |
はらぺこあおむしスパイラルアクティビティトイ【日本育児】 |
■対象年齢:0歳頃から |
ママ見てミラー【日本育児】 |
■サイズ:約幅42×奥行き10×高さ35cm(ミラー径約8cm)
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4. 車内の快適空間を作るおすすめアイテム4選
夏場の暑い時期や冬場の寒さ対策など、おすすめの便利グッズをご紹介します。
アニマルクリップファン |
出典:Amazon |
チャイルドシート用 保冷・保温シート |
出典:Amazon |
ひざ掛けクリップ ブランケット 2本組 |
出典:Amazon |
シートカバー キックガード 2点組 |
出典:Amazon |
5. 後ろ向きでも背もたれの起こせるチャイルドシート
デュアルフィックス アイサイズ DUALFIX i-SIZE【ブリタックスレーマー】

■使用期間:新生児~4歳頃(0kg~18kg)
■乗車方向:後ろ向き/前向き
■後ろ向きサイズ:高さ48×幅44×長さ74cm
■本体重量:15㎏
■ISOFIX固定対応
長い期間、後ろ向きで赤ちゃんを座らせることに不安を抱いているママも多いと思います。筆者自身、後ろ向きだからぐずってしまうと思い込んでいました。そんな中、「マキシコシ」や「ブリタックスレーマー」のチャイルドシートの輸入代理店GMPインターナショナルの担当の方から『赤ちゃんが嫌がる理由の95%は、後ろ向きだからではなく背もたれが寝ている状態だから。ベビーカーに乗せている時をイメージするとわかるが、起きているときは背もたれに背中つけていない、ガードに手をかけて前のめりになっている。また、一度でも前向きにしてしまうと学習して嫌がってしまう。さらには、隣に座るママもシートベルトをして、一緒だよ。と理解してもらうこと。後ろ向きでも背もたれが起こせる機能がついているものを選んであげるといい』との話を伺いました。スウェーデンでは4歳まで後ろ向きが当たり前。そのため4歳までではないドイツと比べるとドイツは死亡率8倍もあるそうです。
日本のメーカーでは、背もたれを起こせる商品はまだありませんが、ここで紹介した「デュアルフィックスアイサイズ(ブリタックスレーマー)」は、後ろ向きでも背もたれを起こせる機能が付いている製品です。なんと、新生児~4歳頃までの後向き乗車を可能とする余裕のシートサイズで角度調整も6段階。最上位クラスの安全商品といえるのではないでしょうか。
新安全基準R129,i-Size(アイサイズ)は、生後15か月を過ぎるまでは後ろ向きでの使用義務
主に市販されているものは、安全基準ECE-R44に準じた商品が多く出回っていますが、これから主流になるR129,i-Size(アイサイズ)とは、ISOFIX対応のチャイルドシートの最新の安全基準の事です。側面衝突に対応できるように側面衝突実験し、これまでの「体重」を目安にしない、「身長」に対してチャイルドシートの付け替え時期の目安とし、生後15か月までは後ろ向きを義務としています。
6. さいごに
赤ちゃんが泣いてしまったら、あやしたくなるのもママでしたら当然のお世話です。赤ちゃんがチャイルドシートを嫌がってかわいそう・・・。と思って、チャイルドシートから降ろしてしまうのは、大変危険なことです。万が一の場合、ママの抱っこでは、大切な赤ちゃんを守ることはできないのです。
また、チャイルドシートの取り付けを自己流で行うのは大変危険です。取扱説明書をよく読み、安全に確実に取り付けできるよう、正しい知識をご家族で共有することが大切ではないでしょうか。大切なお子様を守るために、参考にしていただけたら幸いです。
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